謝ると言う行為に感じる違和感

ぼやき
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以前こんなことを言う人がいました。

 

「ありがとうやごめんなさいを言えない奴はダメだ。基本的なことだから俺の子供にもしっかり教えている。」

 

確かに間違ったことは言ってないです。

僕が違和感を感じたのはこの人の言葉の後に来る行動でした。

 

今回はこの人の言動(特に謝罪について)に引っかかるものがありましたので、僕の心の中にあったものを言語化してみます。

謝罪の後に来る言動

ある日この人が仕事でミスをした後に僕に言ったのです。

「悪かったな。俺は用事があるから後は任せた。本当申し訳無い。」

 

1度や2度ならまぁいいです。

違います、この人は毎日こう言う感じでした。

 

その他にも謝っては立ち去るようなことを何度も繰り返していて、謝られた方は違和感を感じていましたが、この人は謝った翌日以降は、何事もなかったかのように接してきます。

 

それはまるで「謝ったらその話はそこで終わりでしょ?切り替えが大事」と言っているかのようでした。僕の勝手な解釈に過ぎませんが。

言葉を言葉のまま受け取らないでほしい

確かに基本的な言葉を言えない人はダメだと思います。

しかし言えばいいって話じゃないことをわかってほしい。

どうも「基本的なことを言えない人間はダメだ」って言葉を言葉のまま受け取っている人がいる気がします

 

僕はこう考えています。

言うことが大事なのではなく伝えることが大事だと言うこと。

 

つまり、「基本的なことを言えない人間はダメだ」を僕なりに言い換えるとこうなります。

「基本的なことを伝えられない人間はダメだ」

言うことと伝えることの違い

言うこと伝えることは同じようで全く違います。

簡単な違いは次の通りです。

言う→自己完結

伝える→相手完結

順番に説明していきます。

言う→自己完結

「言う」行為は自己完結です。

どう言うことかと言いますと、辞書から「言う」の意味を調べました。

  1. 言葉に出す
  2. (擬音などに続いて)ものが音を立てる

以上のことから

“言う”と言う言葉は自分の口から言葉を発する行為であって、発した後の言葉はどこに向かうかについての意味は持ち合わせておりません

つまり

“言う”と言う行為は一人でできる行為であり、相手がいなくてもできる自己満足の為の行為であると言えます。

伝える→相手完結

「伝える」行為は相手完結と言えます。

こちらも辞書から「伝える」の意味を調べました。

  1. 物・作用などを、あるものを経て、そこに届かせる。
  2. 人を介して言葉で知らせる。

以上から

“伝える”と言う行為は言葉を発して、その言葉を相手に届ける行為になります。

つまり

“伝える”と言う行為は対象がいなければできない行為であると言えます。

言うと伝えるの大きな違い

ここで最初の例え話に戻ります。

「悪かったな。俺は用事があるから後は任せた。本当申し訳無い。」

この言葉、相手に顔を合わせて言ったから、”伝えた”ことになるだろうと言う輩が出てきます。

それば”伝えた”ことになりません。

なぜか?それは伝わっていないからです。

もう一度”伝える”の意味を見直してください。

  1. 物・作用などを、あるものを経て、そこに届かせる。
  2. 人を介して言葉で知らせる。

“相手に顔を合わせて言った”行為は、2番の意味にあたります。

まだ1番の意味が満たせていません。

1番の意味をわかりやすく分解してみましょう。

 

物・作用などを、あるものを経て、そこに届かせる。

物・作用など→気持ち

あるもの→言葉

そこ→相手

 

分解しました。

 

分解した言葉を使って1番の意味を言い換えてみます。

 

気持ちを、言葉を経て、相手に届かせる

 

長くなりましたがつまり、

その言葉は気持ちが伝わってないので、まだ”言う”行為どまりです

謝罪は自分の為にするものじゃない

言うと伝えるの違いがわかったところで、この話です。

また例を挙げます。謝罪する人の中にこんなことを言う人がいます。

 

「謝ったからいいじゃん」

 

良くありません。理由を次に記します。

伝えられていないから

「謝ったからいいじゃん」

これはこう言い換えることができます。

「基本的なこと言えたからいいじゃん」

良くありません。なぜなら「基本的なことを伝えられてないから」です。

 

相手が納得していないと言うことは、伝わっていないからと言わざる得ません。

では、伝わればいいのか?それもまた違います。

伝える=相手完結

「伝える」は相手完結でした。

つまり、

伝わった後に相手から何か返ってくるかもしれませんし、返ってこないかもしれません。

謝罪という行為が相手に伝わった後、相手が許すかどうかは相手次第です。

あくまで相手完結です。相手がどのように完結するかは相手次第です。

 

「謝ったからいいじゃん」

「基本的なこと言えたからいいじゃん」

「基本的なこと伝えたからいいじゃん」

 

良く考えてください。これらの言葉は全部自己完結ではありませんか?

謝罪≠許される

そもそも謝罪に関して、多くの人が誤解しているような気がします。

ここで謝罪の意味を掘り下げます。

1.罪やあやまちをわびること。

以上から、

謝罪はあくまで謝る行為であって、そこには許されるまでの意味は含まれていません。

言い換えます。

謝罪という行為は、罪の意識を認める行為です。

罪の意識を認め、加害者と被害者の立ち位置を明確にします。

それ以上でもそれ以下でもありません。

 

謝罪には以下の意味は全く含まれていません。決して勘違いしてはいけません。

  • 許される
  • 助けられる
  • 楽になる

まとめ

たまに気持ちなんか伝えなくても行動で見せてくれればそれでいいって人がいるのですが、僕は良くないと思います。

伝えるって行為は、状況や立ち位置を明確にする大事なものだと思っています。

伝えた上で、行動するのがベストです。

 

以上ここまで読んでいただいてありがとうございました!

 

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