以前勤めていたブラックIT企業での思い出話を書きます。
今回は、ダメなエンジニアのダメな会話を無理やり普通の会話に引き戻した話です。
舞台はアパレル関係のネットショッピングサイトのリプレイス案件
自社で請け負った案件。設計書もまともに完成していないにもかかわらず「納期まで数日しかない」ため、いつもは出向先で仕事をしている僕に応援要請がありました。
それからは
- 昼間は出向先で仕事。
- 夜と休日は自社内でアパレル関係のネットショッピングサイトのリプレイス案件。
という生活を送っていました。
毎晩仕様が正しいのか正しくないのかわからないままプログラムを書いていました。
うんざりする仕事【割引計算機能】
設計書を読んでいると、無駄に割引サービス機能を実装するらしく
- キャンペーン機能
- クーポン機能
- 普通の割引機能
の3つを実装すると書いてある。
設計書を読み進めると、キャンペーンには細かい機能が設定できるようにするらしく、
- 一部割引キャンペーン
- 全体割引キャンペーン
の2つがあった。
それだけではなく、割引には〇〇%割引と〇〇円引きがあるようだった。
つまり割引の種類だけで8種類あることになる。
時間がないのにこれを0から実装するのはかなり苦しい。
仕様漏れを見つけてしまう
うんざりする割引機能を実装しようとしたところで、仕様漏れを見つけてしまった。
割引機能の計算方法について書かれている資料がなかった。
複数の割引機能が重なった時の計算方法がわからなかった。
具体的に言うと、
例えば1000円の商品に10%割引と500円引が重なった場合。
- 10%割引から計算して、900円。そこから500円を引いて400円。
- 500円引から計算して、500円。そこから10%割引して450円。
どっちになるのかわからなかった。
この場合、割引の種類がキャンペーンやらクーポンやらがあるので、種類毎の計算順を決めなければならない。
ダメエンジニアに相談する
計算方法についての設計書が見当たらないので、客先に聞かないといけない。
そこで社内の客先と通じている担当者にその旨を伝えた。
担当「うちの社員なめんじゃねーぞ?設計書熟読してっからそんなの簡単にわかるし。」
自信満々に答えられた。
僕と担当で設計書を熟読してる人に話を聞く事に。
僕「割引の機能が複数あって、計算方法について書いてる資料が見当たらないんですが、ご存知ないですか?」
熟読「割引?計算方法ぉ?そんなの普通にやればいいじゃん」
僕「えーと…。例えば、1000円の商品に対して10%割引と500円引を同時にした場合、400円になるんですか?450円になるんですか?」
熟読「そんなの普通どっちか一つでしょw」
僕「それが明記されている資料ってありますか?」
熟読「資料ぉ?んー…。あっそうだ、この案件リプレイス案件だから現行のサイトがあるんだよ。それ確認したら一発じゃん!」
みんなでサイト見る…
熟読「えーと割引どうするんだっけ」
僕「キャンペーン機能は今回新規で追加する機能なので、確認できないと思いますが…。」
熟読「あーそうなんだ。でも普通どっちか一つに決まってるよ」
担当「おれも熟読の言う通りだと思うわ。複数やるなんて聞いた事ないし」
熟読「…」
担当「…」
僕(なんだよこのもういいだろ。みたいな空気…)
話にならないのでサルでもわかるように話すことに
僕はノートを取り出して書きながら話すことに。
僕「話を整理しましょう。いいですか?僕の質問はこうです」
ノート「計算方法についての資料を知っているか?」
ノート「求めている回答→【知ってるor知らない】」
僕「熟読さんと担当さんの回答はこうです。」
ノート「普通一つに決まってる」
ノート「そう思う」
僕「僕が求めている回答は知ってるか知らないかのどちらかです。お二人の言動から解釈します。間違っていたら言ってください。」
ノート「回答→知らない」
僕「これでいいですか?お客さんに問い合わせたいのですが。」
熟読「いいんじゃない。悪くないと思うよ。」
担当「そうだな。」
僕(なんでこんな上から目線なんだよ)
客先に問い合わせた結果、ごちゃまぜで計算する仕様で、計算順に関して仕様が抜け落ちてたみたいでした。
最後に
僕が勤めていた会社はこんなところでした。今思い出しても腹が立ちます。
しかも
担当と熟読の給料は僕より10万くらい高くて、僕は出向先に勤めながら夜と休日出勤しまくっているのに、彼らはしっかり休日は休んでいるんです。
こんな会社で3年働いて精神壊した僕はバカ以外の言葉が見つかりません。
3年間で炎上している案件ばっかりやってきたので、仕事を通して大した技術力もつきませんでしたし、最悪です。
やばい会社だと思ったら、すぐにやめましょう。どんな手段を使ってでも。
以上、ご覧いただきありがとうございました。
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